2010年10月12日火曜日

人生は短いんだ。

先日家の本棚の整理をしました。
不要な本を紙袋に入れて、ブックオフさんに持っていきました。

以前はあんなに食い入るように読んだ類の本を、
こんなにいとも簡単に手放せる自分が不思議でした。
大半はノウハウ本と自己啓発系の本です。

「○○日で新しい自分になる!」
「悩みがなくなる魔法の○○!」
「何もしないでお金がざくざく!」

この手の本がざっと20冊ほどありました。
今考えると不思議です。
そんなわけないやろ!と突っ込みたくなるタイトルにやられていた自分。

何かにすがりつきたかったんだろうなあ。
それなりに苦しかったということか。
いやいや覚悟がなかっただけだろうなあ。

・・・・・・・・・・・・・・・

ここ何年かずっと自己啓発ブームだったそうです。
それが過ぎ去って今度は哲学ブームだそうです。

ニーチェの超訳本が売れたり、
サンデル教授の講義がテレビで放送されて話題になりました。

次は宗教ブームになるそうです。
哲学は難しすぎるっているか、教養が要りますからね。
僕なんかもうちんぷんかんぷんで。一応哲学科卒業なんですが。
もっと勉強しといたらよかったと思いますよ。

それで次は教育ブームがくると思う。
もう自分はおいといて子供に期待するようになるんじゃないかと。

次から次へとブームはやってくる。
なんだかそんなのは馬鹿らしい。
馬鹿らしいと思いながら気がついたらブームに乗せられている自分がいる。

きちんと哲学書にもはまったし、AKB48も大好きだ。
それはなぜだろう。

思うに、多分、普段何も考えず、ぼーっと生きているからだ。
いや、そもそも「考える」という行為は、実は自分ではできない

「無」から考えていくなんてとてもとてもできない。
所詮は外から来る情報の組み合わせを「考える」と思っているにすぎない。

だからこそ、どんな情報のそばにいるかで人生が決まってしまうんだろう。
何も考えずにぼーっと生きていると世間に溢れている情報にやられてしまう。
やられてしまった結果、気がつけばブームにはまっていく。

そんなものに巻き込まれないために必要なことが「教養」だ。
「世界」と「歴史」を俯瞰できる能力。それを「教養」という。

「教養」をベースとした上で、生きるコンセプトを持つこと。
何のために生命を燃焼させるか、だ。

コンセプトを持っている人間は、ブームにやられない。
コンセプトが本当に必要な情報を見極めるからだ。

まあ、それが幸せの答えになるかどうか、
という問いは置いておいたとしても、

「人生は短いんだ。」という宇宙兄弟11巻の台詞に、
ガツンと響いた人は多いと思う。

僕はやられた。

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