2010年1月21日木曜日

NHKの「プロフェッショナル」で

夜中に帰ると家内がテレビをつけっ放しで寝ていた。
そのまま見ているとNHKのプロフェッショナルという番組だった。
IBMの研究所に勤める全盲の女性プロジェクトリーダーの話だった。

14歳のときに事故で失明し、高校進学を断念せざるを得なくなる。
未来を夢見ていた少女にとって、他人には想像もできないほどの苦しみだったと思う。

彼女はそこから立ち上がり、盲学校で点字を覚え、
外国語をマスターする。

通訳になる夢はあきらめざるを得なかったが、
働きながら博士号を取得し、人生を切り開いていく。

今彼女は、目が見えなかったり、字が読めない人向けの
インターフェイスを開発するプロジェクトのリーダーをしている。

彼女は言う。「目が見えないことが私の強み」。そして、
「自分にしかできない仕事をして、世の中の役に立ちたい」と。

その台詞を聞いて涙があふれ出して止まらなかった。

「世の中の役に立ちたい」。
これほど人間の尊厳に満ちた言葉を他に私は知らない。

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